東京から,北アルプスのふもとの大町市に戻ってきたのが、25年前、私も妻も31歳の時。親子3人して一生懸命に生活した時代です。
父も母も亡くなっていたので、だれにも頼らずに生きていくのだと、かたくなに自分に言い聞かせて生きていた時です。
11月18日の妻の誕生日は分かっていましたが、お金もなく、ただ毎日が迫ってくる。
そんな寒い心が、ある出会いによって変わったのです。
そうなんです。25年前の11月18日に桜の花が咲いていたんです。
樹の全体を何気なく見たら、きっと何も見えなかった事でしょう。
たまたま目の焦点があったからでしょうか。
小さな桜の花が咲いていたんです。しかも秋風の吹くこの大町市にですよ。
桜折るバカ梅切らぬバカ、と言いますが花が2輪ほどある枝先を3センチくらい切らせてもらいました。
結局は?バカってことですよね。
嬉しくて早速自宅に帰り、酒のお猪口に水を入れてその枝をさしてだまって台所のテーブルの中央に置きましたよ。
以来毎年欠かすことなくこの桜の木は、25年間の間、秋風の吹く11月の妻の誕生日には花を咲かせてくれるのです。(もちろん、妻との間には秋風は吹いておりませんよ。)
私も忘れずに毎年3センチの桜の花がついた枝をお猪口に入れるのです。
妻の反応はどうかって?野暮なことを聞くもんじゃありません。(笑)
うー・・・・・ん。 夜の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
料理が少し良くなるだけ、ですよ。
秋の大町市には、北アルプスの冠雪をバックにほんの少しの桜の花がとっても似合うのだー。
ここの場所だけは勘弁して下さいね。教えられません。
皆さん・・大町にいらっしゃいな。運のいい人はきっと見つかりますよ。
ヒントは、歩きですよ。歩き。
大町市を歩くと、いままで見えなかったものが見えるようになるんです。
お二人にとっての一生に、大切な何かがきっと見つかることを祈りますよ。
ヒントは長野県の・・大町市ですよ。


